今回は意外と知られていないアメリカのコミュニティカレッジ(コミュカレ)について綴っていきたいと思います。
コミュニティカレッジを利用すれば学士取得にかかる学費の総額を抑えることが出来ます!
これから留学を考えている人は必見です。
コミュカレってなに?
コミュカレ又はジュニアカレッジは日本でいうところの短期大学みたいな教育機関です。
基本的に2年間で準学士号であったり、教養の授業を履修することができます。
教養の単位を移行すれば3年生として4年制の大学に編入することが可能です。
コミュカレの良い点と悪い点は別記事にまとめてあります→ アメリカの学校選び
どれくらい安いの?
私の通っていたLas Positas Collegeを例に挙げてみましょう。
留学生用の学費は1単位当たり$328と書いてあります。
もっとこのコミュカレを知りたい方はこちらのウェブサイトからどうぞ→ Las Positas College
留学生は最低でも1学期12単位必要ですが、平均的に1学期15単位を取るのが普通です。
理由は2つあります。
- 1クラスが大体3か4単位なので15単位を取っていれば、何か問題が起きて1クラスをリタイアしたとしても12単位確保できるので学生ビザに支障が出ません。
- 卒業単位が120単位に設定されている大学が多いので、15単位ずつ取っていけば丁度4年間で120単位になります。
そのような理由で1学期15単位を大体の学生が履修するのですが、計算するとLas Positas Collegeは1学期で$4,920で1年間で$9,840になります。
1ドル100円だったら日本の私立大学より安くなってしまうのではないでしょうか。
奨学金なしで1年間の学費が$10,000以下に収まる4年制の大学は非常に少ないと思います。
因みに、Las Positas Collegeから車で40分くらいのところにあるUC berkeleyの学費は1年間で$43,938です。
ウェブサイトはこちらから→ UC berkeley
比べてみると分かるように約4倍します。
この例を使うと編入した人は一般入学した人と比べて、4年間で$68,196も学費を抑えることができます。
編入して有名大学へ
コミュカレの魅力は学費だけではありません。
一般入学よりも編入の方が有名難関校に入りやすいです。
まず第一に一般入学したい留学生はIELTS等の英語能力のスコアはもちろん、高校の成績やSATのスコアが必要です。
アメリカの高校に行っていた留学生ならともかく、SAT対策をしている日本の高校は少ないと思います。
また、幅広く学ばなければならない高校のカリキュラムはオールラウンダーでない限り成績を落としやすいです。
そのような理由から有名大学に1年生から入学する留学生はエリート中のエリートだと思います。
一方、コミュカレはIELTS等の英語能力のスコアやSATのスコアがなくても入学可能です。
留学生用の英語のクラスを履修すれば、英語の試験なしで大学レベルの英語の授業を取らせてくれたりします。
現に私もIELTS等の英語能力のスコアもSATのスコアも持っていません。
高校の成績も合否の判断基準にならないので、卒業証明があれば入学できます。
4年制の大学に比べて、かなり簡単に入学できます。
そして、一般入学生にはあんなに厳しく審査する4年制大学も編入生にはものすごく易しめのジャッジで通してくれます。
一般入学生に対してはIELTSのスコアやら、SATのスコアやら、高校の成績表が判断基準になりますが、編入生に対してはコミュカレの成績表オンリーです。
(自己PRのエッセイがあるところもあります。)
どんなにIELTSの点数が悪くても、コミュカレの英語の授業でAを取れば問題なしということです。
ここで問題なのがコミュカレの授業のレベルですよね。
コミュカレの授業のレベルと成績の取りやすさ
コミュカレには色んなレベルの学生が集まります。
- 4年制の大学に進学できなかった学生
- 行く大学はあったけどよりレベルの高い大学に行きたい学生
などなど
事情は様々ですが色んな人が通っています。
そんな色々な人が集まるクラスルームの成績の基準を決めるのはに教授とって簡単なことではありません。
基準を上げすぎてしまうと落第者を大量に出してしまうので、教授が成績の基準を上げすぎることはありません。
また、怠け者や勉強不足の学生がどのクラスにも一定多数で紛れ込みます。
その学生達とのコントラストで努力した分が成績に出やすいです。
さらに、コミュカレに勤める多くの教授は教育熱心です。
コミュカレにはあまり研究機関が揃っていないので、研究の為に教授をしている人が少ないです。
また、給料が4年制大学と比べて安いので、本当に生徒の助けになりたい人以外、コミュカレに就職しようなんて教授はいないんです。
そんな教授に熱心に授業の質問をしたり、課題をきちんと提出していれば助けてくれる人がほとんどです。
もちろん、テストで点数を取らなければならないのですが、努力した分がテストの成績に反映されてないとなれば、教育熱心な教授は黙っていませんよね。
そういった意味でコミュカレは授業の内容のレベルが高くても、努力したら報われる確率が高いんです。
このように成績の基準や教育熱心な教授などの要素が重なってコミュカレでGPA4.0を取るなんて留学生も少なくはないんです。
コミュカレの裏技1
正攻法でももちろん成績は取りやすいのですが、出来れば楽して取りたいですよね?
そんな時はPass or No passのクラスを取ることをお勧めします。
Pass or No passとは満点を100%として60%をPass、それ以下をNo Passとする成績のつけ方です。
Passした授業はGPAに加算されません。
なので、例え61%でその授業をPassしたとしても、本来ならD判定でGPAを一気に落とすのに、Pass or No passだとGPAに入らないので単位を取りつつもGPAを落とす心配がありません。
気を付けてほしいのがPass or No passができる授業とできない授業があります。
また、Pass or No passができる単位数が限られています。
その2点はアドバイザーに確認を取りましょう。
教授からすると、生徒にAを狙って努力してほしいのに、60%の努力しかしなくなってしまうのであまりしてほしくないみたいです。
でも、1学期に5クラス取ることを考えると1クラスくらい楽したくなりますよね。
そんな時にPass or No passを使ってみて下さい。
コミュカレの裏技2
Rate My Professorで授業を登録する前に成績の取りやすさを確認しましょう。
Rate My Professorは教授とその授業の評判をまとめたウェブサイトです。
そのウェブサイトには授業を履修したことのある生徒が授業の難易度や教授の成績のつけ方などが書き込まれています。
同じ授業でも教授が違うだけで成績の取りやすさが全然違うことがあるので、一度Rate My Professorで確認することをお勧めします。
ウェブサイトはこちらから→ Rate My Professor
いかがでしたでしょうか。
今回はコミュカレの学費の安さと成績の取りやすさをメインに綴りましたが、意外とコミュカレの存在をご存じない方も多くてびっくりです。
やっぱり、4年制の大学の方が広告や宣伝に力を入れてますし、コミュカレの情報は日本にいるとなかなか手に入らないのでしょうか。
そういえば、ヤンキーが本気で勉強してアメリカ有名大学に入った出来事が話題になりましたが、その方もコミュカレからの編入だった気がします。
コミュカレよりもその有名大学がフューチャーされていていたのですが、間違いなくコミュカレ時代の努力があってのことだと思います。
ここまで、コミュカレで楽して有名大学に入ろうみたいな感じで書いてしまいましたが、『努力』が大前提です。
教養とは言え、化学や生物学などちょっと難しめの授業も英語でやらなければならないのですから、、、苦手教科だったらなおさらの努力が必要です。
そのことを踏まえて、コミュカレの持つアドバンテージを最大限に活かして頂けたらと思います。
それではまた!